秋葉原の雑居ビルの怪しい一室でエロDVDを買う
1998年に大学入学の年代だと、2000年代に入って徐々にノートパソコンを買ったりするわけじゃないですか。
で、借りたCDを焼いたりするわけですが、エロDVDを求めるようにもなるわけですよね。エロゲーもそうですがそれは別稿で語りたいです。
コピー用のCD-ROMが安く手に入るという事で友達と秋葉原に繰り出すわけですが、オタク文化に疎すぎて秋葉に何があるかすごい曖昧にしか分かってない。
おでんの缶があるとか、歩行者天国でコスプレしてる人達が集ってるとか、そういう断片的な情報はあるのですが、こちらの目的は「エロいものが入手したい」なので、もう自分の足で探すしかないわけですね。
とりあえずビデオの時代から新宿周辺にはそういうのを扱ってる書店があるのは知っていたので(これは別稿で語りたいです)、きっと秋葉原であればそういうオーロラプロジェクトとかじゃなくて、もっと二次元寄りの萌え萌えいや~んなものが手に入るであろうと予想していたのです。オーロラプロジェクトも大好きだったのですが、もっとアニメなものを欲していたっていう。
で、一回目は友達とあれこれ歩いて見て回って、あの頃オタクじゃない人達というのはオタクである事を下に見てたじゃないですか。文化そのものを妙なものとして。
で、私はそういう見方も分かるけど、でも興味がある感じだったので、一回友達と色々見て大体エリアの感じを掴んだあと、改めて一人で秋葉原に降り立ったのでした。
そしてゲーム、同人誌、濃い漫画などが詰まりまくった店舗を色々巡り、そしてエロDVDもざーーっとフロア全体にそういうのが置かれまくったのを目の当たりにして「こんなにエロ全開の世界が...!」と嬉しいというより驚き、そして皆が皆心から購買を楽しんでいるのを目の当たりにしてものすごい開放感を覚えたと共に「ちょっと開放しすぎとちがうか」みたいな気持ちも抱いたのでした。
とりあえず、あれもこれも欲しいが軍資金が足りん...!という事で、一旦それっぽい店舗を全部巡る事にして、あの頃ってものすごい小さいスペースにこれでもかってモノ置いてる店だらけだったじゃないですか。へとへとになるまで色々細かく見ていったのですよ。
で、ちょっと外れの方の雑居ビルの入り口に小さい看板があって、何となくこれまでのオープンな感じと違う気配がもれていたので、ドキドキしながらエレベーターで5階だかに着いたら薄暗い一室が店舗だったのです。
置いてある品もダークな濃い、二次元の萌え~な感じじゃない、どっちかというと新宿の殺伐とした匂いのする作品ばかりで、そこでこれまでネットで密かにファンだった黒ギャルもののDVDを発見して、足を棒にして探し回って良かった~!となりました。ちょっとした洞窟の先でお宝発見、みたいな感動がありました。
それにしてもこんな怪しい店をオープンするなんて、どういう了見の人がオーナーなのだろう、このレジの怪しいお兄さんはどういう人生を歩んできた人なのだろうと現実の奥深さを痛感したのでした。
結局、秋葉原に来てゲットしたのは萌え~なものじゃなくて、黒ギャルの肉感的なフェティッシュなDVDだった、というオチだったのでした。
一応同人誌も初めての記念として買いまして、それはネットでこの絵エロいな~!と思っていた、JUMBOMAX(石原そうか)さんのメイ・ウォンはすごい中原の覇者という本だったか、DEAD OR ALIVEのやつだったかでした。
あの頃、エロ本とかエロい情報はそれなりに目を通してきたつもりだったのが、秋葉原のあのエロ全開コーナーで目にしたものの量が全然圧倒的に知らんもんばっかりだったので井の中の蛙っていう意味を体感できたのが良かったなと思います。
今の秋葉原はもうああいうエロ全開の店が無くなってそうなので、あの頃にしか成立しなかった空間を味わえたのも嬉しさひとしおです。