ルパン三世やCITY HUNTERを見てたのでオタクになれなかった説
1992年に中学に入る者にとってルパン三世やCITY HUNTERって最も身近なハードボイルドの世界なわけじゃないですか。
ルパンはカリオストロの城どころか夕方の再放送でセカンドシーズンのTVシリーズがやってて私は毎日それをビデオ録画するくらい見てたわけですし、ちょうど何度目か分からないルパンブームみたいのがあったじゃないですか。設定集とかCDとかリリースされまくってて。
CITY HUNTERはTMネットワークによるGET WILDがエンディングでの挿入のタイミングが神過ぎる、っていうのをリアルタイムで視聴してたわけじゃないですか。黄金期のジャンプの一翼でもあったわけで。
両方に共通するのがいわゆるハードボイルドな銃とか警察とか、殺しの依頼とかそういう世界観を少年誌に合わせた、コミカルでちょっとエッチな感じなわけじゃないですか。
両方とも凄腕でユーモアがあって修羅場をくぐってきて色男だけど三枚目でとにかく女大好きっていう。
ある意味「本当の渋い大人の男っていうのはこういうもんなんだ」像でもあったというか。
で、女に迂闊に手を出すとぶっ飛ばされるっていう。
説明するまでもないですがルパンはルパンダイブでトランクス一丁で衣服をその場に残して美女のいるベッドに飛び込んでバネ付きのパンチを食らうと。
冴羽獠はもっこりして香に100tハンマーでぶっ飛ばされる。
でも決める所はちゃんとかっこよく決めるって事で、ルパンのopのラストシーンではセーヌ川だか沿いのロマンチックな夕暮れ時に不二子と向き合うっていう。
冴羽に関してはもう亡き槙村との友情は涙抜きには語れないわけで。
という事で、女に対しては根底ではジェントルマンたれ、っていうのを習ってしまったのですよねこの偉大な二作品から。
なんなら未来少年コナンからも死ぬ気でラナをとにかく命にかえても守るっていう「ナイト」の精神も習ってしまっているわけで。
なのでやっぱりオタク道の原動力ってエロの比重が大きいと思うのですが、とにかくエロけりゃいいってものに対して思い切り浸れなかったのは上述があったからなのでは...と思うわけなんですよね。
エロい展開には必ず何かしらのつっこみが入って然るべきなのに、とんとん拍子でエロすぎる展開に入っていくのは何か作品として大切な何かが抜けている気がしてどうも楽しめないっていう。
もちろんエロが全てじゃないので一概に言うつもりはまったくないのですが、そういう作品鑑賞におけるある種の欠陥を抱いてしまったのは確かなのではと今になって思う次第です。