90年代を懐古するブログ

90年代オタク文化を中心に懐古。80、00年代も場合によって。

90年代前後のジャンプで微妙にエロかった漫画について(えんどコイチ、にわのまこと、高橋ゆたか)

1992年に中学入る者ってジャンプの申し子だったわけですよね、日本漫画史的に見ても一つのピークを迎えた頃の最も輝いていた雑誌だったわけですし、それを最も多感な時期に実体験したっていうのは人類史の規模からしてもルネッサンスとか、鎌倉幕府とかそういう規模だと思うわけです。

 

タイトルの本題に入る前に軽く言いたい事があって、この全盛期のジャンプっていわゆるドラゴンボールありきなんじゃないの?とも思うのです。ドラゴボなしでスラムダンク幽遊白書などがあったとていまいち決め手に欠けるというか、ドラゴボという王道があってこそのそれらというか。スポーツ漫画とか怪奇美形漫画ってやっぱ亜流なわけじゃないですか。逆に漫遊記とこち亀の方が貢献してたんじゃないかと思うっていう。

 

ともあれ、その一つにエロ、つまり桂正和の存在があって全盛期のジャンプが成り立っていたのはまごうことなき事実なわけですが、そのエロについて思う所がありまして。

エロ=桂正和だとして、本当にそれだけだったのか。

普段からエロ本とかにがっつり向き合う時期ではない小学生時代、漫画雑誌におけるエロ要素というのは希少性が高かったけですよね。

 

で、桂正和成分一本でずっと過ごしてるのは限界があるわけじゃないですか。

そこで微妙なエロっぽさというのが巧妙に散りばめられていたと今になってはっきり分かるわけですが(当時も感じてはいましたが)、それについてが本稿です。

 

とにかく女の裸が見たい、おっぱいやらパンチラが見たいっていうシンプルな基準に照らすと変幻戦忍アスカ♡、初期ドラゴンボール、バスタード、ゴッドサイダー(あるいはグリーンアイズ)、ジャングルの王者ターちゃん、タルるーとくん、てんで性悪キューピッドが当てはまるわけですが、なんていうかジャンプ側としてはそういう直接的な表現だけじゃなくて、サブリミナルな感じでジャブも打ってたと思うんですよ。

 

つまり「上記のようなストレートな表現ではないものの、スタイルの良いむっちりした女を登場させる」っていうジャブを散りばめる事によってストレート表現をせずとも「もしかしてエロい表現が来るんじゃないか?」と私含めた当時の少年たちに期待させるっていう。

 

いけないルナ先生が槍玉にあげられたみたいな話を見るにつけストレート表現を頻発するのはリスキーだったはず。
そう思うとますます「あの作品のあのキャラたちって妙にスタイル良いエッチな感じだったよな」っていうのが思い至ったので今回そこを語りたい次第。

 

えんどコイチ

にわのまこと

高橋ゆたか

 

分かるお方であれば「あーはいはい」ってなると思います。

 

基本二頭身キャラのギャグものなのに女は長身むっちり。

なのにパンチラ一つしない。

なまめかしい太ももは魅せつけるというのに。

 

にわのまこと先生がその後セクシャルパッケージとかいうエッチ漫画ばっかりの単行本出してたって知った時は「だから言ったじゃん!」って思いました。

ジャンプの時からめちゃくちゃスタイルの良いエッチな女キャラ描いてましたよね?!って。
でも当時連載してたザモモタローとかは結構普通にそういうエロ抜きでやってたし、でも女キャラエッチなのにパンチラの一つも出さないのはもったいないなって当時思いながら読んでました。

その後ボンバーガール的なのいくつも出て結構ストレート表現多かったですが結局ジャンプの頃のあの感じが一番エロいっていう。

 

えんどコイチ先生のついでにとんちんかんの甘子ちゃんなんかもうもっとエッチな風に立ち回らせてれば天下取れてたと思うレベルのキャラデザだったけど先生の人柄の良さみたいのもあったのでそれは普通にあり得なかったんだろうなって分かるんですがそれでもエッチなキャラデザで、かぼちゃワインのエルちゃん要素があったと思います。

死神くんとか、そういうの描きたいの分かるけど女主人公で一本描いてれば.....と惜しむらくです。

 

それから高橋ゆたか先生。

サムライの柿なんたらとかナスビ先生とかのギャグ要素は普通に面白かったけどボンボン坂高校からはあまりに女キャラを描くのが上手すぎてギャグは良いからもう女描いておけみたいな指令が下った感が子ども心に感じられました。

で魔女っ子ヴィヴィアンとかいうある意味いちご100%の前身みたいなキャラデザみたいな感じでしたが途中から無駄にバトル漫画になっていってもったいなかったような。

 

上記みたいな「むちゃくちゃかわいい女キャラ」ってたとえおっぱいが出てなくても引き寄せられるものだと思うのですよね。性行為なし、おっぱいすら見れない、それでも行ってしまうガールズバーのような。

 

各先生方の心中は実際のところどうなのか分かりませんが、何かドタバタギャグを含めた冒険活劇を描きたい!って思ってても、とにかく君の良さはかわいい女キャラを描くことだし読者もそれを求めてるんだから、って言われたらどうだったでしょうね。まあ大人だからそこは割り切ってたのだと思いますけど。

 

そういう意味だとダイの大冒険はちゃんと女キャラも上手いしおっぱいとパンチラもちゃんとしてるけど冒険モノやりきってリバイバルまでされてすごい。できればもっとエッチなシーンあってくれても良かったけど、でも全体通してもほんのちょっとってのが良いのかなと。

 

結局エロ漫画じゃない漫画におけるエロってあんまりないっていうか需要もまあないんでしょうけど少なくとも私の心にはずっと色あせないで残ってるんですよね。

私ががっつりオタクになれなかったのもそういうストレートすぎるエロ表現とかよりジャンプの薄っすらエロの方が良かったからなのかもしれず。

 

前前回くらいの記事で本宮ひろ志先生について書きましたけど先生の漫画も結構エロシーン散りばめられててあれくらいのバランスでついでにとんちんかんやってたらなあっていう。