本宮ひろ志に性癖植え付けられた話(春爛漫の水商売のBBA熟女)
1995年に高校に入学した者ってだいぶ色んな事を見知っていて自分なりの感性に基づいて更なる見知らぬ何かを日々求めそして出会っていたわけじゃないですか。
当時は古本屋がそこら中にあったし私はどことなく日々リリースされる最新の文化よりも古いものに惹かれる傾向があったのでよく出入りしていたんですよね。
古本だと安いしジャケ買いして失敗してもそんな痛手にはならないどころか古い本ってそれはそれでどこか異情緒があって楽しいわけですし。
ほんで本宮ひろ志ですが既に中学入るくらいで天地を喰らうに出会ってエロいしなんだかんだ漫画力は高いので目に入ったら一応チェックしてたんですがそういうわけで男樹も読んですごい漫画描くなあと感心していて。
ある日、いけないルナ先生を発見した古本屋にまた何か掘り出しエロ漫画ないかなと探しに行ったらぽつんと「春爛漫」があったんですよね。
当時連載されていた洗練された感じのサラリーマン金太郎の源流というかもっと粗削りでおそらく本宮ひろ志のピーク前夜くらいの力のある画力の時期の作品であろうことはその表紙から伝わってきたので即買いしました。
70年代に作られた漫画本ですという感じが装丁や古びた感じからもあって読んでみると思った通り面白すぎる内容、しかも一巻でまとまってるっていうレベルEとかそういうのに通ずる私好みのコンパクトかつタイトで濃い一冊。
これは良いものに出会ったなあと読んでいるとタイトルのシーンが。
ネタバレになってしまう(まあこの本の中ではあくまでこんな事もありましたよ的な小ネタに過ぎないのですが)ので、以下ご了承の上ご覧ください。
主人公が夜の店でボーイとして働いてたらその店のママ(巨漢でむせそうなくらい派手な化粧で周囲の客の感じからして色気とかはめっちゃありそう。なんなら天地を喰らうに出てきそうな雰囲気のキャラ)にかわいい青年じゃないのみたいな感じで寝る事を誘われるわけです。
そして上にまたがってよがっているママに一緒に住もうよ、ねっボクと言われて何がなにやら分からなくなってる主人公っていう。
似たようなシーンはいましろたかしの初期作品で一人で酒場で飲んでたら保険のおばさんに声かけられて寝る事になってしまった青年の回もあって、こういう組み合わせの情事って世の中わりとあるもんなのか?と思ったり。
ストーリー的にはそんなしょうもない失敗もあり.....といううだつのあがらない日々の演出の一コマに過ぎないのですが個人的にはこれが刺さってたのもあると思うのですが後年そういう熟女ものAVに無性に惹かれてしまう自分がいるというか。だらしない肉づきの熟女を台所とかで乱れる小汚い感じに滾(たぎ)りを覚えるというか。
やっぱり年上女性にボクと呼びかけられてしまう所に歪んだいやらしさがあるというか。
気の強いママがあられもない姿を見せてくるというのもレアですし。
まあそんなこんなでいまだに時々あのシーン強烈だよなあと忘れられない次第です。
本宮先生はどうも人の心の深い所に訴える表現のレベルが高いなと思います。こういうエロな事に限らず赤龍王とかで宦官が鹿を馬じゃのー!と言うシーンとか、勢いのある展開が多くて大好きです。といっても作品数がむちゃくちゃ多いのであんまり読んではいないのですがもっとエロいシーンがある漫画があるのならもっと読みたい次第です。